ハンドパン
多くの人の日常に「生の音楽」を。ストリートライブでハンドパンの音を届けたい
自分流のスタイルで、心からやりたいこと(=趣味)をとことんやり続けている人々は、どのようなスタイルでその趣味を続け、楽しみや喜びを得ているのか? 今回は、ハンドパンというまだ日本ではあまり知られていない打楽器でストリートライブを続けるSHUさんに注目。誰でも音が出せるメロディー打楽器ハンドパンの魅力に迫る。

「これは絶対に、自分がやるべきだ!」と思った

──ハンドパンという楽器と出会ったきっかけはなんですか?

もともとは中学校で吹奏楽部に入部して、そこでパーカッションをはじめたのが、まず打楽器と僕との出会いです。

そこで「打楽器って面白いなー」と思うようになって、高校生くらいのときに友だちから誘われてバンドを組んで、ドラムを始めました。このバンドはいまも続けています。

ここからさらに打楽器に興味を持って、YouTubeなどで世界中にあるいろいろな打楽器の動画を観るようになりました。各地域で発達していった独特のリズムに付随する打楽器がそれぞれあって、そういう動画を観ていると本当におもしろいんですよ。

そのなかで見つけたのが、ハンドパンです。

たまたま「ハングドラム(ハンドパンの別名)という文字が見えて「なんだろう、これ」って再生したら、「これは絶対に自分が広めたい!こんなおもしろい楽器初めて知った!」と。 

──もともと音楽が好きだったんですか?

そうですね。

親もすごく音楽が好きで、家でも車の中でもずっと音楽が流れているような感じでした。

中でも僕が世界で一番好きなバンドは「THE BLUE HEARTS」です。中学2年生のときに初めて聴いて、人生をぐっちゃぐちゃに壊されるくらい衝撃を受けて以来、もう虜です。ですから、ロックが一番好きですね。

大人になってからは、ほかのジャンルも格好いいなと思うようになりましたけど、やっぱり僕の根っこにあるのはロックかなという気持ちはあります。


個体によって出せる音が違うから、一つひとつが自分だけのハンドパン

──ハンドパンの魅力は何ですか?

元になったハングドラムが2001年に初めて発表されて、まだ15年くらいしか歴史のない新しい楽器なんです。それもあって、楽譜もなければ指導書や教則本などもありません。奏法も特に決まっていませんし、メーカーによってきれいな音の出し方やドレミファ~などの音の数も異なります。

言ってしまえば、僕のハンドパンでできる演奏は、ほとんど僕にしかできない演奏なんです。だからこそオリジナリティーやクリエイティビティーがあって、本当にワクワクします。そこが魅力ですね。

もう一つは、誰でも叩けば音が出るということ。

ハンドパンは、誰でも演奏できる打楽器であり、なおかつメロディー楽器です。同じように誰でも演奏できる楽器というとピアノもありますが、ハンドパンはどこにでも持ち運びができて、どこででも演奏ができます。もう魅力尽くしですね! (笑)

だから、いまも続けているのかな。

と言っても、まだハンドパン歴は1年くらいなんですけど(笑)僕もまだまだ発展途上だし、やりたいことがたくさんあります。

子どもがバンバン叩いても大丈夫だから、人と触れ合いやすい

──ハンドパンはライブとかで披露しているんですか?

僕は基本ストリートライブですね。梅田などでやっています。あとは、居酒屋でやったこともあります。障がい者支援施設に呼ばれていくことも多いですね。


──どんな方でも楽しく触れ合えそうな楽器ですよね。

そうですね。いいのか悪いのかわかりませんが、僕的にはハンドパンって結構乱暴に扱っていい楽器なんですよ。たとえば子どもとかが「おもしろ~い」って言ってバンバン叩いたりしても、「そうだねーおもしろいねー」って笑っていられるんです。

また、日本ではまだまだ広まっていないので、どこで演奏していてもみんなが「何これ?」って寄ってきてくれるので、コミュニケーションツールとしても役に立ちますね。 僕はシャイなんで。(笑)

──ライブ活動はいつ行なっていますか?

休日や平日の仕事終わりに、ストリートライブをしていることが多いですね。

コラボがしやすい楽器だし、片手で違う楽器を演奏することもできる

──それだけ独自性があると、既存の曲のコピーより自分で作曲することが多いのでしょうか?

そうですね。既存の曲もできるんですけど、基本的に音が8つか9つしかないんですね。その8つか9つの音で1曲を丸々コピーするというのは難しいんです。やり始めてみても途中で音が足りなくなっちゃうんですよ。

それもあって、自分で作曲をすることが多いですね。 

既存の曲をやろうとしないでただ何となく音を出していると、「あれ、このフレーズ聴いたことあるぞ。あ、あの曲だ」ってなることはありますけど。 

──ほかの楽器とコラボすることもあるんですか?

ハンドパンは、すごくコラボがしやすい楽器なんです。

たとえば、11月の頭に東京で開かれた「焚き火クラブ」というキャンプイベントにハンドパンで出演したときは、知り合いのハンドパン奏者と一緒に2人でハンドパン2台を使った演奏をしました。

アコースティックギターと歌とのコラボをしたこともあります。

あとは、僕ではないのですが、僕がハンドパンに興味を持つきっかけになった動画で演奏していた世界的ハンドパン奏者のDaniel Waples(ダニエル・ウェイプルズ)さんは、パチカやアサラトと呼ばれるアフリカの民族楽器を片手で演奏して、もう片方の手でハンドパンを演奏していました。

「生の音楽」は、目で見て、皮膚で感じて、耳で聴くものだと思う

──今後どういう演奏活動をしていきたいですか?

ストリートライブを軸にやっていきたいです。そこで、音楽というものをもっと身近に感じてもらえればいいなと思っています。普通の平日に「今日も疲れたなー」ってサラリーマンが歩いている道でハンドパンをやっていたらちょっと楽しいかなって。本当にそのくらいの感覚です。

バンドではライブハウスで演奏することが多いんですけど、そもそもライブハウスってアンダーグラウンドなイメージを持たれてる事もあるので人を選んじゃうんですよね。

生の音楽ってCDではわからないおもしろさや楽しさがあるのに、それがライブハウスでしか聞けないという環境にモヤモヤしていて。そういうときにちょうどハンドパンと出合って、「これだったらどこでやってもいいじゃん!」って、ストリートライブを始めました。

大きなことを言えば、日常のなかで当たり前に「生の音楽」を演奏している人間がいるっていう環境をつくりたいんですよね。「生の音楽」というのは、直接目で見て、皮膚で感じて、耳で聴くというものだと思っています。

自分の耳の中に直接流れ込んでくる音楽がまずあって、そのときの空気や匂い、風、気温など全部含んだものが「生の音楽」なんじゃないかなって。そういうものが、日常のなかにある環境をつくっていきたいですね。

ハンドパンのおかげで出会った人がたくさんいる

──ハンドパンをやっていてよかったことは何ですか?

いろいろな人とつながれたことですね。

ストリートライブでハンドパンを演奏していると、すごくたくさんの方が話しかけてくれるんです。「この楽器何?」って感じで。僕自身は、自分から人に話しかけていくのがあまり得意ではないのですが、相手がハンドパンに興味をもって話しかけてきれくるのはうれしいです。

で、話しているうちに共通点などが見つかって友だちになれたり、また別の方からはライブのオファーを受けたりなどとつながっていくこともあります。

 そういう風に、僕が今までバンド活動や仕事をしているだけでは絶対につながれなかった方とたくさんつながれたというのは、すごくうれしいですね。 

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登場人物
eichi
投稿者
趣味ライフ
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