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製麺
シュレッダーの原型がここに。丈夫で頼もしい製麺機を使った“製めん”の魅力
自分流のスタイルで、心からやりたいこと(=趣味)をとことんやり続けている人々は、どのようなスタイルでその趣味を続け、楽しみや喜びを得ているのか?今回は、「製めん」を趣味とし、ワークショップや同人誌の発行など様々な角度からその魅力を伝える活動をされている玉置豊さんのスタイルに着目。「製めん」を通して出逢える“おいしい”のその先にある、知られざる魅力に迫る。

運命の出逢い

「これに関しては一目ぼれに近い感じですね」

製めんとの出会いをそう振り返る玉置さん。

「5年前くらいに山形の友達と古民家を貸し切って宴会みたいなのがあったんですよ。その時に友達が何かごそごそ取り出して朝ラー(朝食べるラーメン)を作り出して、その時初めて製麺機というものを見てこんなものがあるんだって知って。その場で生地を作って麺にするっていう工程を見て、食べたらおいしかった。で「俺も買ってみる」みたいな感じでそのあとすぐに買って、というのがきっかけですね。」

「それまで別にラーメンが好きってわけでもないし、麺類が好きっていうことでもなかった。」

という玉置さんが、その場で惚れ込んでしまうほどの製麺の魅力とは・・・

“簡単”の中にひそむ奥深さ

――コツを覚えるまでは難しそうですね。

簡単ですよ。昔は山梨や群馬のほうでは自家用でうどんを食べる文化があって、普通に主婦がやっていたものなので。


――玉置さんはどなたかに習ったのですか?

習うって程じゃなく、最初に教えてもらった友達にメールでちょっと聞きながらやるって感じでした。

そう言って、小麦粉にかんすいの入った水を加え、手際よくまぜ始める。

「今日は少し水が少なかったかな・・。麺になる感じがしないですよね。最終的に失敗したらお店のやつ出すんで(笑)」

そう話す玉置さんの言葉を思わず真に受けてしまいそうなほど、生地の状態はどう見ても水分が足りないように思えたが、ゆであがった麺のあのコシは、もうなんというか…手品かと思うほどの衝撃と感動だった。

「っていう麺があっというまに…でもないですけど(笑)

そば打ちとか始めようとすると打てるようになるまで時間かかるじゃないですか。これだといきなりなんとなく30分くらいでできちゃうし、なんでやってるの?っていう人も一回食べてもらうと「あぁ!」ってなる。」という玉置さんの言葉通り

今回の製めん体験ではまさに、“それ”を実感した。

楽しんでもらえる“手軽さ”

――製麺機を使った製めんの魅力は何ですか?

誰でも確実にできるところ。ラーメン宴会やワークショップなどで、初めて製麺体験をやる人でも失敗なくできるっていうのがいいですね。


――ご自宅ではお子さんと一緒に作ったりしますか?

やりますよ。たまに。

うちの子はラーメンは家で作るものだと思ってますね。

手打だけでなく、刀削麺や一本麺という製麺法も試したことがあるという玉置さんだが、やはり製麵機のよさは「手軽さ」だという。


――ワークショップ参加のきっかけは何かありましたか?

最初の頃は「製めん会」って言って友達呼んでやってたんですけど、佐渡に住む友達からイベントでワークショップできませんか?と言われ「じゃあ、普段の宴会の延長線でやってみようか」という感じですね。


――ワークショップでの印象に残っている出来事などはありますか?

佐渡のイベントは2年連続でやったんですけど、1年目に来た子供が覚えててやりたかったとまた来てくれて、お母さんにこれ(製麵機)買ってとねだっていたことですね。

この佐渡のイベントでは地元の小麦や食材を使うことも意識しながら参加されたそうで、玉置さんの楽しんでもらうための様々な思いや優しさが伝わってくる。


“思い”がつながるとき

――同人誌を作ろうと思ったきっかけがあれば教えてください。

飲食系の同人誌だけが参加する即売会があるって聞いて出たいなと思って。普通の即売会と違って料理を提供できるんですよ。飲食系の興味がもともとあって、「そこで製麺機持っていって作って出せたら面白いね」っていうのもあって。出るために作ったって感じですね。

製麺を始めてから知り合いが増え、もともとの友達と会う機会も多くなり、そんなつながりの中で同人誌作りに関わる人も増えていったそう。

「基本的には僕が原稿書いてるんですけど、一人でやってても面白くないし、製麺を趣味にしている友達の他にも羊毛フェルト作家にフェルトで豚骨を作ってもらったり、タッセルピアスを作ってる作家にうどん風ピアスを作ってもらったり、もちろんレシピ的なものも多いですけど、基本的に製めんとは関係ないそういうのをいれてみたり」

かっこいい製麺機の写真はもちろん、様々な分野の方が参加され見応えある一冊となり、ラーメンだけでなく料理が好きな人、機械や歴史が好きな人などいろんな角度から興味を持って手に取ってもらっているそう。

――同人誌の即売会での反応はどうでしたか?

なにこれ?って製麺機を知らない人が多かったんですけど、それでも買ってくれる人がいたっていうのが面白かったですね。

――同人誌はずっと続けていく予定ですか?

そうですね。趣味として広がっていけばいいなというくらいで。

5号まで発行されている「趣味の製麺」には製麺機の使い方が網羅されているものがなかったため、現在は別冊を製作中だという。

「製麺機だけだとここまで広がりはなかったかもしれないですね。本を作るって目的ができて続けているっていうのがもしかしたらあるかもしれない。」

製麺を続ける理由をそう語ってくれた。


――製麺を始めたい方へアドバイスをお願いします。

“趣味の製麺”っていういい本があるので、製めん機買う前にまずはそれを見るといいですよ(笑)

現在ライターのお仕事をされながら、趣味として製麺を続けている玉置さんに“趣味を持つ”ということについて伺った。

「趣味・・・なくてもいいんじゃないですかね。無理に作るものでもないですもんね。

まあでもあればね、つながりができたり目標ができたり…ありますよね。

何か人と比べなくていいやつがいいんじゃないですかね。ゴルフとかどうしてもうまい下手があるじゃないですか。こういうの(製麺)だとうまい下手がないので。」

自分が楽しむことはもちろん、“楽しさを伝える” “一緒に楽しむ”ことを大切にされている玉置さんだからこその言葉だと感じた。

玉置さん曰く、「誰でもすぐにできる」という製麺。今回それを確かに実感した。

一方で「水と粉の混ぜ方がようやく最近わかってきた。」と新たな発見について語っていたその表情からは、製麺の計り知れない奥深さを感じた。

今回取材にご協力いただいた場所

玉置さんがマイ製麺機を置き、何度かワークショップなども開催されているという高円寺の隠れ家的居酒屋「ジゾウ」 

http://r.gnavi.co.jp/hyd6t98w0000/

玉置豊さん/製麺の情報

ブログ

http://syumisei.blog.fc2.com/blog-entry-86.html


デイリーポータルZ

http://portal.nifty.com/kiji/150317193001_1.htm

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